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ニュートン→キログラム換算式

ニュートン単位って何_アイキャッチ

ニュートン→キログラム換算式

新計量法が1993年11月に施行されたことによって、それまで使われていたMKS単位系に代わって、国際単位であるSI単位系が導入されました。

強度を表示する単位としては、この新計量法が施行されたことによって、kgfからkNに変わりました。

なお、ニュートンの単位というのは、イギリスのアイザック・ニュートンという物理学者にちなんだものです。

ここでは、ニュートンの単位をキログラムの単位に変える方法についてご紹介しましょう。

そもそもニュートンとは?

ニュートンというのは、ものの量が大きいかどうかを表示する際に使用する単位です。

グラムやメートルなどの単位は、よく普段使用するため、1kgはどの程度の重さか、1mはどの程度の長さか、ということは体感できるでしょう。

しかし、1Nの力はどの程度の大きさになるのかイメージがつく方はなかなかいないと思います。

以前は、中学校のテキストにおいても、kg重を力の大きさを表示する単位として使用していました。

つまり、1kg重の力は、手のひらに質量の1kgのものを載せた場合に、下向きに手のひらが受けるものです。

このように、kg重を力の大きさとして表示する単位はよく分かるでしょう。

力の大きさを表示する単位は、現在では、Nを使用するようになっており、1kg重は約9.8Nになります。

この場合の9.8は、上から下にものが地球の重力によって落下する際に受ける重力加速度が、9.8 m/s2であるためです。

1000gを9.8で割ると102gになるため、つまり、1Nの力の大きさは、手のひらに小さ目のリンゴの約100gのものを載せた場合に、手のひらが受ける力の大きさになります。

Nの単位は、イギリスの物理学者のニュートンが万有引力の法則をりんごが木から落下するのを見て見つけたと言われていることに由来しています。

基本的な単位でNを表示すると、kg・m/s2になります。

つまり、1Nというのは1kgの質量のものに1m/s2の加速度を生じさせる力になります。

SI単位に換算するするための式としては、

・1kgfが9.8N、1000kgfが9.8kN
・1Nが0.102kgf、1kNが102kgf

にそれぞれなります。

なお、kNで表現されているものをkgfに簡単に換えるためには、102を掛けると算出することができます。

例えば、12.5kNの引張荷重の場合は、12.5kNに102を掛けると1275kgfになります。

また、「馬力」というものが、力の大きさの単位としてあります。

1馬力というのは、もともとは、1頭の馬が持っている力のことを表示したものです。

しかし、馬の場合は、さまざまな力の違いがあるため、現在では、1馬力の定義というのは、「1秒間に75kgの物を1m持ち上げられる力」とされているようです。

ニュートンを使って何が図れるのか?

ニュートンは、アンカーに働く力を表示する場合などに使われます。

まず、アンカーというのは、何かをコンクリートに固定したり、取り付けたりする際に使用するねじのようなものです。

アンカーの役目は、せん断力や引張り力に抵抗することで、コンクリートに固定されたり、取り付けられたりしている設備機器や構造部材などが、分離・移動・浮遊・転倒することを防止することです。

アンカーを施工する方法としては、打込み式・ねじ固定式・締付け式などがあります。

このようなアンカーの強度を図る時にニュートンを使います。

ここでは、アンカーに働く力に対して、アンカーをどのように選ぶといいかについてご紹介致します。

アンカーの場合は、せん断力と引抜き力が働くものとして、適切な直径と工法を許容応力度設計法によって選びます。

まず、アンカーの許容引抜き荷重とアンカーの許容応力度についてご説明致します。

アンカーの許容引抜き荷重を計算する場合は、基本的に、日本内燃力発電設備協会の自家用発電設備耐震設計ガイドラインに記載されている値を使います。

常時荷重の場合は長期許容荷重、長期荷重を含む地震時荷重の場合は短期許容荷重を使います。

アンカーは、ステンレス製のものあるいはSS400材のものを使います。

建築基準法施工令第90条の構造用鋼材を、アンカーの許容応力度を計算する場合は基準にします。

以下にアンカーの種類ごとに、長期許容応力度(kN/cm²)と短期許容応力度(kN/cm²)についてまとめました。

ステンレス製のアンカーの場合は、
・長期許容応力度は引張が10.5 kN/cm²、せん断が6.08 kN/cm²
・短期許容応力度は引張が15.8 kN/cm²、せん断が9.12 kN/cm²
です。

SS400材製のアンカーの場合は、
・長期許容応力度は引張が11.7 kN/cm²、せん断が6.78 kN/cm²
・短期許容応力度は引張が17.6 kN/cm²、せん断が10.1 kN/cm²
です。

アンカーに対しては、引抜き力とせん断力が働きます。

アンカーを選ぶ方法としては、
・計算を引き抜き力とせん断応力度で行う
・計算を引き抜き力とせん断力で行う
・簡便に図表から設計用震度と設備機器の縦横比で求める
という3つがあります。

アンカーを選ぶ場合は、検討をどの方法で行っても問題ありません。

しかし、一般的には、計算を引き抜き力とせん断応力度で行う方法が採用されています。

これ以外の方法は、アンカーの断面積を概略的に推定する場合に使われています。

なお、アンカーに働く引抜き力とせん断力を計算する方法については、ネットなどでも紹介されているため参考にしましょう。

SI単位換算式
キログラム→ニュートン ニュートン→キログラム
1kgf=9.8N 1N=0.102kgf
1000kgf=9.8kN 1kN=102kgf

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