豆知識

ナット豆知識

ナットの種類とは

ねじ豆知識

ナットとは部材の組立の際等に使用される結合、締結器具の一つです。

中央に雌ネジ(めねじ)と呼ばれる開口部が切ってあり、ボルトなどの雄ネジ(おねじ)部品と組合わせて使用されます。

形状は規格化されており、めねじ径で呼ばれ、日本では、M5, M6 などのメートルねじに含まれます。

一般的にナットとは六角ナットを指しますが、実はナットにもいくつか種類があります。

基本的にはどれもボルトとセットで使用し、2つの物を締結するためのものというのは変わりませんが、それぞれ形の違いや用途によっては向き不向きが御座います。以下では、ナットの種類とそれぞれの特徴や用途についてご説明します。

六角ナット

代表的なナットである六角ナットは最も多く目にするタイプのナットかと思います。

使用する際は、六角形になっている部分をスパナで留めます。

六角ナットは完全に穴が貫通していてボルトと組み合わせた時にボルトが反対側から露出してしまうため、人や物が接触しやすい場所にはあまり使われず、精密機械の中や人通りのない場所、他のものが触れそうにない場所に使われることが多くなります。

いずれにせよ最も良く使われているナットと言えるでしょう。

袋ナット

袋ナットは六角ナットの片方が閉じていて、蓋のような形をしたナットの事です。

上記でも説明した通り、六角ナットはボルトが反対側から露出してしまいますが袋ナットはボルトの露出を隠すことができ、見た目の納まりが良い上に、安全性も高いです。

ですので引っかかるなどの心配をしなくて済み、見た目も良い為、使われる場所も六角ナットとは反対に人通りの多い場所・目につきやすい場所に良く使われます。

蝶ナット

蝶ナットはその名の通り、蝶の羽のようなものが付いているナットです。

特徴はその羽の部分を取手として工具を使わずに手で絞められる点です。

そのため、頻繁に取り外しをされる場所によく使われます。

逆に、手での設置が可能ということはあまり強度を求められる箇所には向いておりません。

簡単な取り外しが求められる箇所への使用をお勧め致します。

ゆるみ止めナット

ナットやボルトは外せないようにしてしまうと解体ができなくなり、メンテナンスや移動などができなくなってしまうため締める時は絞め、外すときは外せる状態にしておく必要があります。

外せるようにすると言っても通常時はしっかりと固定されていてほしいものです。

しかし、どうしても時間が経つとねじは緩んでしまい強度が弱くなります。

そういったゆるみを防ぐために、ゆるみ止めナットはおすすめです。

ゆるみ止めナットはワッシャーを内蔵しており、固定する部材とナット・ボルトの馴染みを良くし、ゆるみを防止します。

ナットの~種って何?

ナットには、1種・2種・3種などの種類があります。

日本で一般的に流通しているのは1種のナットで、片方が平らなナットです。平らな方を取り付け物に対して接地させる施工をします。

2種は両面が平ら、3種は厚みが薄く両面が平らという特徴があります。

詳しくは以下の図を参考にして下さい。

【1種】

ナット高さ:ねじ径の約80%
面取り:片面取り

ナット1種、ナット高さねじ径の約80%、面取り片面取り

【2種】

ナット高さ:ねじ径の約80%
面取り:両面取り

ナット2種、ナット高さねじ径の約80%、面取り両面取り

【3種】

ナット高さ:ねじ径の約60%
面取り:両面取り

ナット3種、ナット高さねじ径の約60%、面取り両面取り

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