ドリルビス対談③

ドリビス対談×株式会社ヤマヒロ様

今回は、大阪府河内長野市に本社/工場のある、【ジャックポイント】の製品名で知られる株式会社ヤマヒロ様にお伺いしました。
製造工場を5工場も有する広大な敷地にて、最高品質を提供する建築関連ファスナーを製造しています。
IoTの導入で工場内全てが連動しており、多様化するニーズに対応するため現代的なシステムを投入しているなという印象です。
社員の皆様からのお話から、メーカーとしての揺るぎない品質への自信と、ニーズを捉えた皆様の探究心を感じることが出来ます。
一人一人の「情熱」と高い技術レベルにより、揺るぎないヤマヒロ品質を支えているのを感じました。

ヤマヒロ外観

ヤマヒロ様外観

 

貴社の歴史についてお聞かせ下さい。

昭和46年に会社を設立しタッピングねじの製造販売を開始。
その後、内装用ねじの代名詞である【ドライウォールスクリュー】を発売開始。
昭和53年に現在のドリルねじ製品【ジャックポイント】を発売開始。
今日までに市場調査とデーター分析を繰り返し実施し、様々な建築関連ファスナー製品のロングセラー商品やヒット商品を生み出しています。

工場風景1

工場内風景

 

ジャックポイントの名前の由来をお聞かせください。

ナイフのジャックナイフに例えて、鉄部に対してもジャックナイフのようによく切れるとの意味合いからよく切れるポイント(刃先)としてジャックポイントと名つけました。

工場内風景2

工場内風景(俯瞰)

 

貴社の特徴/強みについてお聞かせ下さい。

「品質優先」の理念をモットーに、開発、製造、販売までを自社一貫して実施し、強固な管理体制と効率的な生産体制を管理しているのが強みです。

また、お客様と共同で製品開発しているというのも、強みです。
お客様から「こういう形状が欲しい。保持力がもっと欲しいなど」依頼、要望を早急にお答えする為に自社で金型を作っています。実は、金型を作るには相当な技術が必要なのです。

検品風景

検品風景

 

ドリルねじ市場の変化についてお聞かせ下さい。(数年前との比較等)

ここ数年で市場の大きさに変化はありません。だいたい100憶円くらいの市場です。その中でヤマヒロは1割強のシェアです。
建築工法が変わったりして、使用ねじが変わってきてはいます。規格品ではなく、特殊品が増えている傾向があります。
ドリルねじはもともとタッピングに下穴なしで打てるというのがスタートなので、いろんなところで使われています。そのなかでも、主なところは板金関係です。屋根工事、壁を止める、などです。

JIS認定のドリルねじについてよく質問をいただくのですが、製造方法は同じですが、検査工数をすべてとなるので、大変で、結果としてコストが高くなるという現状があります。

 

他社のドリルねじとの違いについてお聞かせ下さい。

強みでもお伝えしましたが、品質に自信があります。自信の裏付けとしては、毎年他社さんの製品と比べて、劣っている点がないかなど、調査をしています。金型を自社で修正することが出来るのは他社さんとの違いとなります。また、出来上がった製品を機械でのチェックだけでなく、製品を手で打って行う官能試験も行っており、ユーザー目線での「ものつくり」を大切にしています。

工場内風景3

工場内風景

 

貴社のドリルねじおすすめ製品(主力製品)についてお聞かせ下さい。

主力製品は、ジャックポイント全般。ベストセラー商品ですと、ノンヘッドは20年くらい、板金市場で使われているトルネードポイントは15年くらいと、長期にわたって愛されている商品で、他社さんでも類似品はありますが、ヤマヒロがいいと支持されています。

 

貴社の支持されている業界や顧客層などお聞かせ下さい。

ジャックポイントが板金工事業界、ドライウォールスクリューが内装工事業界が非常に多いです。ホームセンターやプロショップはじめ全国的にヤマヒロ品質を信頼していただける顧客が多数います。

製品梱包の様子

製品梱包の様子

 

他社で持ってないオリジナルドリルねじをお聞かせ下さい。

〇ウルトラカラージャック
金属系の外壁に止めるねじで、シンワッシャーより大きめで、十字ではなく特殊ビット「ロックスター」でフッ素カラーのグレードの高い塗装をしたねじです。30年前くらいから出していますが、最近は某スーパーゼネコンからの指定になり全国的に、これまで以上に流れています。十字よりトルク伝達がいいので板金屋さんから、一回使ってよかったからと、次の施主さんにも薦めてくれるケースが多いです。また、施主さんも色合わせが面倒だからとステンレスキャップにしてしまうことがあるけれど、カラー鋼板には同じ色のほうが見栄えがいいと使って頂いています。

〇ジャックスター
なべの4mmの非常に耐食性がいいドリルねじです。東京最大の展示会場の屋根のv型のタワー部分に特殊サイズ(鍋頭5mm)のジャックスターが使用されています。25年前くらい経った今でも、海が近いにも関わらず、現在でも現役!というのがひそかな自慢です。
線材はオーステナイト系のDSNという線材を使用しています。ねじはオーステナイト系はXM7が多いが、XM7だとねじを締結したときに折れてしまうということがあります。DSNは固いが、同時に金型が持たないというデメリットがあります。材料が高いし、金型が持たないので、値段は高くはなります。とは言え、耐食性が高いので、絶対さびないというわけではないけど、選択肢の一つに入れてもらっています。

この二つが他社にないヤマヒロの自慢のオリジナル商品です。

ちなみに…取材時に他社さんで取り扱いがないドリルねじ用の刃先キャップという商品についてお伺いしました。これは仕入れ品なんです(笑)とのこと。駐輪場など刃先が出てしまうと危ない場面で使用したい。という問い合わせを、年に数回問い合わせがあったので、商品化したそうです。そういった、お客様の小さな声にも耳を傾けて商品化するという点が常にニーズを捉える探究心を持ったヤマヒロさんらしいなと感じたシーンです。

 

珍しかったりあまり知られていないドリルねじをお聞かせ下さい。

ゆるみ止め関連の商品で、ゆるみ止めの接着剤が使用されているドリルねじです。ちなみにカタログ記載は、されていない商品となります。鉄道、空港、高速道路からの問い合わせがあり、車両ではなく駅構内で使用されています。

 

ドリルビスに特化していくねじナビ。(ドリビスマニア)に期待する事をお聞かせ下さい。

ねじの強度、耐食性を分かりやすく、ねじの選定がしやすいページ作りをしてもらったらいいなと、期待しています。

見学時のヘルメット

見学時のヘルメット

 

お話をお伺いしました営業部門、製造部門、技術部門の皆様ご協力いただきありがとうございました。

【ジャックポイントの販売ページはこちらから】

https://www.neji-navi.com/products/list120900.html ジャックポイント バラ
https://www.neji-navi.com/products/list120700.html ジャックポイント 袋入り
https://www.neji-navi.com/products/list120800.html ジャックポイント ハーフ箱入り
https://www.neji-navi.com/products/list121300.html ステンレスジャックポイントクォーター箱