ねじの選び方

電食防止の観点から見たねじの選び方

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電食防止の観点から見たねじの選び方

電食防止の観点から見たねじの選び方

そもそも電食とは?

電食とは、「異種金属接触腐食」のことです。腐食は異なる種類の金属が物理的、電気的に接触し、異なる金属同士が水などの電解質に侵された場合(いわゆる電池が形成された状態)、電位が低い方(イオン化傾向の高い方)の金属が腐食する現象です。

異なる金属同士の電位差が大きい場合ですと電食が起こりやすくなります。以下は電食防止の観点から見たねじの選び方の一例です。

 

ガルバ鋼板とステンレスねじの使用

ガルバ鋼板とステンレスねじの組み合わせは異種金属の許容範囲外ですが、実際にはガルバ鋼板の面積が圧倒的に広いので腐食進行度は極めて小さく、使用可能です。

ガルバ鋼板とステンねじ

 

アルミ材にステンレスねじの使用

アルミニウムとステンレスねじの組み合わせは異種金属の許容範囲外ですが、実際にはアルミ材の面積が圧倒的に広いので腐食進行度は極めて小さく、使用可能です。また、アルミニウムとオーステナイト系ステンレスの組合わせは電位差が大きいにもかかわらず、分極と呼ばれる作用により電気の流れが阻止されて電食が少なくなることが知られています。最近ではアルミ材にSUS-XM7製のねじがよく使わわれるようになりました。

アルミ材とステンねじ

 

ステンレス材に鋼製ねじの使用

ねじのめっきなどの下地に使われている亜鉛とステンレスの電位差は大きく、また亜鉛(低電位側)の面接が極端に小さくなるのでねじの腐食が加速します。ステンレス材に鋼製ねじの使用はお奨めできません。

ステン材と鋼製ねじ

 

 

 

 

 

 

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